Hikikomori - Social Withdrawal
次回のダンス作品は、ひきこもりがテーマです。
自分は、病気のために、長期間ねたきりにならざるを得なかったことがあります。
でも、それはいわゆる「ひきこもり」ではないと思っていました。
自分はひきこもりであったことはないけれど、
家庭教師先などで何人かの不登校やひきこもりの状態の子たちに出会ったことがあります。
結局まったく何も状態を改善できずに、別れることになってしまいました。
みんな、
アル中の親父がいたり、教師の私の前でペンで自分の腕をひっかいてたり、
家庭内暴力をふるう兄貴がいたり、
父親からの暴力が日常であったりと、
いろいろと、苦しんでいたけれど、
そのときの私は、自分の抱える問題で手一杯で、彼らのそばにいることさえ、心の重荷でした。
何もできなくて、
さっさと契約を打ち切りにして(一応きちんと他の先生に譲り渡したよ)、
携帯メールが来ても返事せず*1、
逃げてしまったりしました。
そのことがけっこう心残りです。
だから、その子たちを理解したい、と思いました。
けれども、専門家によるひきこもりの定義を読んだら、
通常の定義であると思われる「いじめや挫折の体験が原因になっている場合」のほかに、
「統合失調症やうつ病などの精神疾患が背景になる場合」というものも書いてあった。
がびびーんって感じです。
わたし、ひきこもりだったってこと?
結局、ひきこもりの人たちを理解しようと努めることは、
自分の体験を捉えなおすことでもあるのかな。
というわけで、せっかくの連休だというのに、
彼氏に会いもせず、一人で作品作り(?)に没頭しているのでありましたー。
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同じNHK福祉ネットワークサイトの「ひきこもり体験記」、14人のを全部読みました。
彼らに共通していることのうち、私と共通しているのは、
・我を通そうとすること。人に合わせることを嫌がること
・プライドが高いこと
の2点であると思いました。
わりあい、みんな、ひきこもりになったきっかけは、後からみたら
たいしたことのないささいなことなんだな。
中学や高校の受験に失敗したとか、
大学になじめなかったとか。
それでも、そういうことをきっかけに、また傷つくのが怖くて、
集団に出ていきたくなくなるんだね。
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私も、体験記を書いていた一人と一緒で。
自分のことをエリートだと思っていたけれど、
今から思えば、それは単なるかんちがいなアイデンティティーで。
成績が優秀で、親から期待されていただけ。
第一志望ではない大学に入学して(第一志望はアメリカの大学だったが留学を断念)、
モラトリアムをする余裕ができたら、
今まで押しこめていた機械のような自分に、呼吸するスペースが与えられて、
今まで我慢していた精神的・情緒的な葛藤が一気に押しよせてきたという感じです。
4年間は、とにかくもがいて。ヤバくなって、
交換留学にも行ったけど、
けっきょく5年目に中途退学しました。
たいしたことのない自分を直視できず、それを認めるのに、中退後3年ぐらいを要しました。
今でも、たいしたことのない自分を認めたくないのに、認めなければならない。
そのことが一番つらいかもしれない。
食べるのに困ってる人たちからしたら、すごいぜいたくな悩みだよね。
*1:返事を書いた子もいたから、返事を返せなかった人とは単にウマが合わなかっただけかもしれない。契約期間中は、もちろん熱心に励ましのメールを書いたし。契約終了後も、気の合った子とはやりとりしてたなあ。