身の丈
仕事帰りにコンテンポラリーダンスのクラスに参加する。
このスタジオに来たのは久方ぶりだ。
引き締まった"ボデー"の可愛い子たちが約十人。
この私がモデル? それは身の程知らずだろー。
改めて認識する。
昨晩、弟に一連のスカウト話をした。
「キモイ」とか言われてしまった。
そうだろうよ。自分の彼女以外は皆怪物に見える餓鬼よ。
まあそんなことは問題ではなく。
とにかく私はおこづかいを稼ぎたいわけよ。
日給が欲しいわけ。
***ヒ・ヤ・ト・イ・労・働***
給料日まで待っていられないわけなのである。
であるからして、そのエージェンシーとやらの話を聞き、
事前に登録料が必要であるとか、給料があまりに低いとかであるなら、
即帰ってくるつもりである。
……が。いろんな種類の仕事があるみたいだし。
好奇心を抑えきれない。
万が一何もなくても話のネタになる。
記者根性は、気づかないうちから、いつも私の一部である。
閑話休題。クラスにて。
あまりに疲れていたので、踊っていても朦朧としており。
「私何してるんだろう……」状態だったのだが。
終わる10分前ぐらいになって、沸々とダンス魂が燃え上がる。
近頃はモダンの基本テクニックのクラスばかり受け、
コンテンポラリーのクラス*1は実に1年ぶりであった。
スタジオを出、駅に向かう月明かりの細い夜道を歩きながら、
「やっぱりコンテンポラリーは楽だなあ」と、じわじわ、実感が深まる。
そして、コンテンポラリーで楽と感じる自分っていいなあ。と嬉しい心地。
バレエは、自分を枠にはめられる、はめなきゃいけない感じがして、
ちょっと疲れるんだよなあ。
バレエのレッスンも好きだけど。*2
いちばんリラックスできるのは、コンテンポラリーのクラスなんだなあ。*3