コンテンポラリーダンスと英語とねことパンの日々
    

ナチョ・デュアトの世界

3月23日(木)初日。新国立劇場。19:00〜21:00。C席3150円。
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000026.html
当日券あり。開演15分前に着いたときはZ席(大人用1500円券)は売り切れていた。が、S、A、B席は残っていて、定価で販売されていた。学生はそれらを50%OFFで買える。
座席は6割方埋まっていた。どの席種もたくさん残っていた。


すごく良かった。でも好みが別れそう。
コンテンポラリーダンスというよりモダンダンス・モダンバレエっぽいかな。新国立劇場バレエ団が踊るんだから、あたりまえだが。
私好みの有機的な感じだった。
技術云々より、とにかく彼の世界が好きだ。自然との共存。森の精。黄色の乾いた大地。荒地。枯れた小枝。素朴さ。静謐。予期していたとおり、気に入った。技術が伴っていたから、余計な気が散らずに没入することができたのだろう。泣いた。


完成度はとても高い。山海塾並みに高い。振付は、オリジナリティがあり、無駄なく引き締まっている。ダンサーらもよく鍛錬されている。スペイン人の振付とはいえ遜色ない(申し分ない?)感じの踊り。このパフォーマンスなら6000円は払ってもいい。


二作目のナチョの処女作『ジャルディ・タンカート JARDI TANCAT』も彼らしくて随分良かったけれど、
三作目の『ポル・ヴォス・ムエロ POR VOS MUERO』(新作)がとても良かった。彼による人生の賛歌という感じがした。時間も他の二作品より10分長く30分(?)で、ダンサーも気合の入れようが違った。
まさに彼の舞踊へのオマージュだ。舞踊への愛が伝わってくる。彼は、ダンスが好きでたまらないのだ。私も同じ舞台で踊りたい。また、舞台へ戻ろう。涙ながらに思わされる。


湯川麻美子さんと酒井はなさんかな?(名前がわからない…) 三作品それぞれ、ものすごく上手い人がいた。生粋のスペイン人なのではと思うぐらい成り切っているというか、彼女そのものが魂から踊りたくて……踊らされているのだ。うまく言葉にできないけど、ものすごく………彼女を観ることができた、それだけで今日来たかいがあった。私の宝箱のなかに閉まっておく。もう東バなんて目じゃないとか言ったら怒られるけど私は東バは気に入ったダンサーがいなくて。新国はさいとう美帆さん大好きだし、またお気に入りのダンサーを二人見つけてしまった。男性一人は明らかに音楽についていってなかったけど(三作品とも(二作品?))、男性ダンサーらも個性豊かに伸びやかな踊りをしていて素敵だった。


森嘉子さんのアフロダンスにも共通するものがある。叙情性? モダンダンス。大地に根ざした感じの、土臭さ。


チケットはまだ劇場でもたくさん残っているみたい。予定が入ってない方は、B席を買って観に行ってもいいと思うよ。