コンテンポラリーダンスと英語とねことパンの日々
    

辻本知彦コンテンポラリーダンスクラス・インプロ

初めて辻本知彦くんのコンテンポラリーダンスクラスに参加。


最後にひとりひとり、ソロでインプロをする。


参加者は10名に満たなかったが、何故か唯一「うまい!」と褒めてもらう。


「達人の域!」「自分の世界に入るのがうまいね」


どれだけの誉め言葉かと思ったが、一応本当に思ったことしか言わない人であると何人かが証言。


巧い人は飽きるほど見慣れているので、そうではない(型破り?)な人を見ると、新鮮で面白いらしい。


  ☆


今まで会社の仕事でときどき、
「周りが見えてない、ちゃんと周りを見て、自分の役割を考えて動け」
と言われたことがあった(最近気をつけているが)。
一極集中型(または依存癖)という、
ビジネスにおける(あるいは社会生活における)短所が、
舞台の世界では、長所になる。


某女子体育大学の舞踊学専攻を体験入学に行ったときに、
「個性が強い人たちの集まりだから、そうとう個性が強くないと埋もれちゃうよ」
と事務局のおばさんにアドバイスされた。
当時、「個性が強い」属性は、
"出る杭は打たれる"日本社会において否定的としか認識していなかったため、
肯定的属性として語られることが、ひどく新鮮でショックだった。
同時に、「私は大丈夫だ」という感覚。ここで、私は私でいていい。
埋もれることは確実にない。
いつも、自分を出すまい、背の高い自分を縮こませるよう、普通にしようと
死ぬほど努力してきた自分にとって、
ここは、等身大の自分でいられる場所だと、
目の前を隔てていた体育館の大きな屋根が無くなり五月の明るい太陽が射しこんできた気分だった。


保守的な会社だと「空気を読め」と言われる。
むしろ、空気は読めてるけど(たまに読めてないけど)、
あえて無視して、(いい意味で)新しい空気を作っていきたいと、信じている。



  ☆



ほかの参加者は、技術的に当然のように上手い。
技術をベースに、何を表現するか、というところで、
慎重に試行錯誤していた感じだった。


(辻本くんも、テクニックのあるダンサーには、
もっと腰をこのように動かしたら表現が増すでしょう、
などとアドバイスしている。
そもそもインプロ自体を怖がっている参加者には、
不安がらないで、もっとこうやって手を伸ばしてみると
いい感じだよ、などと導く)



わたしはもともと技術がほとんどないから、センスで勝負なのだ。
(勢い勝負・ルール無視)


「バレエは(もう)いいから、スポーツしたら、ランニングとか?」
と辻本知彦くんは、アドバイスをくれた。
わたしの動きは、スローな動きのバリエーションが多いため、
スポーツの瞬発的な動きが入ると、バラエティに富み、
面白くなるらしい。



  ☆



クラス始まり。


最初は、リラックスする。


次に、肘を上げる動作と、足をパッセから外展する動作、だけで自分なりに動きを作る。


次に、それらに、ピルエットやシャッセなど、いつものテクニックを入れて踊る。


次に、それらテクニックは忘れて、ただ、踊る。


次に、言葉を連想しながら、連想した言葉を表わすダンスをする。のを、ひたすら15分間くらい繰り返す。


次に、(忘れた)


最後に、一人1〜3分間のインプロ発表。


クラス終わり。


  ☆


「身体を前後左右だけでなく45度に動かすことをよくやってみて」
マース・カニンガム・テクニック(モダンダンスの基礎テクニックの一種で、モダンクラスで多用される)が
できるようになると上記が実行できるけど、
カニンガム、私には複雑で苦手なのだ。
けど、辻本くんがシンプルに言ってくれると、やってみようという気になるから不思議だ。