コンテンポラリーダンスと英語とねことパンの日々
    

『エンディング・ノート』

『エンディング・ノート』
http://www.ending-note.com
新宿ピカデリー、他


「私(ワタクシ)の段取り不足により、三女が生まれてしまいました。」


役員まで登り詰めた仕事人間の私(ワタクシ)が、退職し人生を謳歌しようとした矢先、末期の癌に。
ワタクシの一人称ナレーションを、三女である監督がナレーターとして語りつ、カメラを最期まで回していく。


中流階級以上の方々には、一定以上の共感を得られるのでは。


家族に囲まれて看取られる、という平凡な幸せを描いているが、
皮肉な視点、被写体との乖離はなく、なぜか惹き込まれる。
主人公砂田知昭さんの人間的魅力と、砂田麻美さんの監督(今作が処女作)としての腕前か。
「末期癌」「家族との絆」といったありきたりなテーマを、
味わい深く感じさせるのは、至難の業だと思うので、
相当の技量とセンスをお持ちかと。