コンテンポラリーダンスと英語とねことパンの日々
    

バレエの美神

Bunkamuraオーチャードホール 2月4日(土)14時開演 17時50分終了 3階L席前の方*1
http://www.koransha.com/balletmuse2006/balletmuse2006.htm


第1部
「ドン・キホーテ」第2幕2場より「夢の場面」
音楽:L.ミンクス                    イリーナ・ペレン
振付:M.プティパ/N.ボヤルチコフ演出  オクサーナ・シェスタコワ
                       レニングラード国立バレエ

「ダジラード」
音楽:M.ラヴェル                       草刈民代
振付:A.リグライナー               ミハイル・シヴァコフ


「レクイエム」
音楽:W.A.モーツァルト/C.ストーン      ファルフ・ルジマトフ
振付:笠井 叡


第2部
「忘れないで…」(スヴィアン・トワ…)
音楽:Y.ティエルセン、A.アマー   マリ=クロード・ピエトラガラ
振付:M-C.ピエトラガラ、J.ドゥルオ      ジュリアン・ドゥルオ


「幻想舞踏会」
音楽:F.ショパン                ナタリア・レドフスカヤ
振付:D.ブリャンツェフ         ゲオルギー・スミレフスキー


スパルタクス」よりアダージョ
音楽:A.ハチャトリアン         タチアナ・チェルノブロフキナ
振付:Y.グリゴローヴィチ          ドミトリー・ザバブーリン


第3部

「眠りの森の美女」よりローズ・アダージョ
音楽:P.チャイコフスキー          オクサーナ・クチュルク
振付:M.プティパ/N.ボヤルチコフ演出


「眠りの森の美女」よりグラン・パ・ド・ドゥ
音楽:P.チャイコフスキー             イリーナ・ペレン
振付:M.プティパ           アンドリアン・ファジェーエフ


「アヴェ・マイヤ」
音楽:J.S.バッハ/C.グノー           マイヤ・プリセツカヤ
振付:M.ベジャール


「ドン・キホーテ」よりグラン・パ・ド・ドゥ
音楽:L.ミンクス                  ファルフ・ルジマトフ
振付:M.プティパ/N.ボヤルチコフ演出      オクサーナ・クチュルク
                       レニングラード国立バレエ                        

                                他



レニングラード国立バレエ
指揮:アンドレイ・アニハーノフ
演奏:レニングラード国立歌劇場管弦楽団
    (一部、テープを使用致します)




ルジマトフが素晴らしかった。特に『レクイエム』。彼は全存在を賭けて踊る。
また逢えて嬉しい。私も彼のようになりたい。




<メモ>
◎感動したのは、『レクイエム』のルジマトフと、『ダジラード』の草刈民代
笠井叡の振付も、この音楽も気に入った。モーツァルトの『レクイエム』に、ロシア語を話し続ける魂の入った男声。時に唸るように訴える。ロシア語が解ればなあ。
ルジマトフについては、あまりに素晴らしくて、言葉にできない。してはいけない。その素晴らしさは、既に多くのファンが書き尽くした。
草刈さんの踊りは初めて観た。彼女の踊りはますます艶やかになってきた。一箇所を除き、ライン、着地、すべての動きが完全であり意識が行き届いているように思えた。その完璧な技、しなやかさ、美に感動。
○印象に残ったダンサーは、『ドン・キホーテ』のオクサーナ・シェスタコワ。妖精のようなふわふわした跳躍。音がしていないかも。今回『ドン・キホーテ』に出演したダンサーのなかでは、飛び抜けて上手かった。綺麗。
他には、ナタリア・レドフスカヤとゲオルギー・スミレフスキーもとても良かった。特にスミレフスキーの個性が際立っていた。


×調子が悪いのか何なのか、2つの作品とも、何をしているのかよくわからない演技であった、ウィルフリード・ロモリ。
ちなみに、パリオペラ座からカール・パケットとローラン・イレールが出演をキャンセルし、その代演がロモリの『オーニス』であった。精神的に影響があったのか?
△軸などが安定しない危なっかしい踊りであったのは、オクサーナ・クチュルク。


マイヤ・プリセツカヤは、『アヴェ・マイヤ』を踊った。黒のパンツスーツにシルバーのパンプス、右手に白の扇子、左手に赤の扇子。センスが……。踊りというより、立ち居振る舞いを見せた。それでも存在感があればいいが、いつものようなそれは特になく。もうおばあちゃんだからなあ。マイヤは大好きなので、彼女にはいつまでも踊り続けてほしいとの思いで、格別の拍手を送る。周りの観客も同じ思いであったのか、拍手が鳴り響く。


『忘れないで…』 ジュリアン・デュルオ、マリ=クロード・ピエトラガラ。
デュルオは、若くてやんちゃ、踊るのが楽しくてしかたがない様子。今回、彼だけが唯一、素のままに踊っているように見えた。
ピエトラガラは随分前に観て以来ファンなのだが、出産して鋭さがなくなったのか。感じるものがなかった。


『眠りの森の美女』 イリーナ・ペレン、アンドリアン・ファジェーエフ
拍手がひときわ大きかった。なぜ? ファジェーエフが人気なのか? 踊りが完璧だったのか? 理由はよくわからなかった。





<その他>
レニングラード国立歌劇場管弦楽団はあまり良くなかった。鈍重。大のクラシックファンである彼氏は、「市のコンテストかなんかで優勝したブラスバンドみたいな感じ」と言ってた……そこまでひどいかはわからないけど。本当、オーケストラより録音を使ったほうが良かったと思う。録音テープの音楽はそれなりに良かった。


オーチャードホールは座席が狭くて窮屈だ。忘れてた。

 
 
 

*1:お手洗いがR席の横にしかない。L席からは遠い……。さらに3階には8コしかない。各階とも女子トイレは80人以上(?)行列ができる。おかしな設計だ。なので、LとRだったらR席が良いかもしれない。男性用を利用する女性もちらほらいる。