コンテンポラリーダンスと英語とねことパンの日々
    

リフレッシュ

恋愛で死んじゃう人もいれば、
生き返る人もいるわけで。
出会いってすごいなあ。


池澤夏樹さんの『光の指で触れよ』で、
アユミが家庭のことをゆりかごのようと形容していた。
異和。
家庭は、糠みその入った壷じゃないかね。
上の方に行くまで光は見えないの。
井の中の蛙みたいな感じ。


家庭内不和と、学校でのいじめで、
世界が限りなく黒に近いチャコールグレーに見えたとき、
中一でアメリカ・ホームステイに行った。
人生はとても素晴らしく、輝いた。
全くホームシックにならなかった一ヶ月間。
いい人たちに出会った。


自分の生まれ育った家庭は、糠味噌床のような感じがするけれど
(今はだいぶ光が入り風通しが良くなった)。
新しく作る家庭は、もう少し違ったものにできるといいな。







失敗しようと思って結婚する人は誰もいないけど。
うまく行っていそうなアメリカ人の友人の家庭も、
離婚しそうなほどケンカだらけの時期もあった。
それはユタ州の友人。
お父さんは心理療法家で、家庭では高尚な話が多い。
家族みんな、痩せてる。


中一で初めて行ったオレゴン州のホストファミリーは、
十年経っても、変わらず、バカっぽい。
バカっぽいのが、変わらぬ愛の秘訣では。
毎日"I love you" と言って抱き合っている。
家族の仲がいい。
弟は自動車修理工で、姉は公務員で事務をやっている。
お母さんとお姉ちゃんはかなり恰幅の良いというか……。
お姉ちゃんの最近結婚した夫も大学でラグビー部の選手だったんだけど、
かなりデカいというかこれは「dEbU」と呼ばないと嘘では……。
私の見てないところでは夫婦喧嘩することもあろうが、
基本的に突っ込んだ話にならない家風であるようだ。
父、母、姉、共にのんびり、のほほんとしている。
堪えず冗談が飛ぶというのではないが、
穏やかににこやかなのだ。大抵の場合。


私の母方の叔父夫婦も、もう50歳近くであるが、
窓辺でお互いの目を見つめ、微笑みながら、話し合っている。
彼が、当時女子高生であった彼女に、電車の中で声をかけたそうだ。
うまくやったな、叔父。