コンテンポラリーダンスと英語とねことパンの日々
    

言葉の一つ一つを生きる

言葉は世界で一番美しいものの一つだ。

と、誰かが言った。
考えたことがなかった。
いや、何かを忘れているような……。


(文章を書くうえで、)言葉を大事にするということは、言葉だけで「言葉を大事にする」と言うのはだめで、日本語とは、こういう成り立ち、こういう特徴を持っている、ということを踏まえたうえで、一つ一つの言葉を好きになっていくことです。

 井上ひさし

日本語の言葉一つ一つを
好きにならなければいけない!?
それが本当なら、
私は永遠に日本語のライターにはなれない。


二年前、生命科学者である柳沢桂子の
『生きて死ぬ智慧』を読んだ。
生きて死ぬ智慧
彼女による般若心経の現代語訳である。
巻末に、リービ英雄による英訳が付いていた。
英訳に、涙が頬を伝った。