コンテンポラリーダンスと英語とねことパンの日々
    

存在するだけで、愛

それ(何も言われなくても愛されているということ)が感じられるようになるのは、自分は存在するだけで愛されるに値する、と本当にわかったときです。
そのことが一生わからない人もたくさんいるのではないでしょうか?
そういう人には、絶えず「愛しているよ」と言ってあげる必要があります。
そうしないと、どうしてもそのことが信じられないからです。


 リズ・ブルボー『私は神』


夏の楽しいバーゲンに一日中行っただけで、
帰ってきて、号泣してる。
どんだけ疲れてるんだ。
疲れると、脳神経に来る。嫌だなあ。
疲れると、腰に来る、というのと似たようなものである。


悩み事は特にない。
昨日のムカついた教師のことも、
単に私がそれ以前からちょっとイライラしていただけの話だ。
悩み事はないのに、
号泣するし、パニックで過呼吸起こすし、やる気が出なくなるし、
全く困った脳のホルモンバランスの乱れchemical unbalanceである。


  ☆ ☆ ☆


生きてるだけで、愛
本谷有希子『生きてるだけで、愛』を思い出す。
躁うつ病っぽい主人公の若い女は、
何の仕事をしても続けられず、また無職になる。
編集長を任されたばかりの彼氏の家で毎日寝て暮らす。
あげくに彼氏の元彼女に乗り込んでこられる。
私が彼の家に戻りたいから早く就職して出ていけ、と
イタリアンレストランを紹介されるのだ。
アルバイトすることになった先は、
家族経営される安っぽいイタリア定食屋だ。


オーナーの奥さんに励まされるシーンがある。
奥さんは、家族のように仲の良い従業員らに向かって、
「この子は寂しいだけなのよ。
うつなんて大した病気じゃないのよ。寂しくないように
してあげれば、すぐ治っちゃうわよ」
と言う。


実際のうつ病は、そんなにかんたんに治るものではないけれど。
でも、「さびしい病」と名付けるのは理に適っているかもしれない。
そう思ってしまった。
重度のうつはそんなものでは済まないけど、
軽いうつは別名「さびしい鬱」と、仲間と呼び合っていた。


  ☆ ☆ ☆


一時は「原因不明、難治」とまで専門書で解説されていた病に
診断されてしまったが、
フルタイムで働けるまでになった。


だから、あなたも生きぬいて
極道の妻から弁護士になった大平光代さんは、
夢は何かときかれ、
「そんなに大それたことはできません。
 一日一日を一生懸命生きるだけ」と答えている。
私も、7年前は、明日まで生き延びるのに精一杯だった。
今は、80歳まで生きるような気がしてる。
(いつ死んでもいいし、この瞬間修行を終えることができたら本望だが)
きっと、いま想像できないような元気な活躍を、
20年後の私はしているんだろう。