サーモンピンクで踊るNINJA
一回り以上、痩せた。
二年前のコンテンポラリーワークショップで一緒に踊った彼が、
バレエのクラスの前に、目の前でウォームアップしている。
腕の動きが、
さながらマイヤ・プリセツカヤの『フレグランス』のよう。
滑らかになった。
昔は、クラス前に、
忍者のように座禅を組み、摩訶不思議な呪文を唱えていたのに。
二年前の彼は、まるで分裂病の妄想で苦しんでいそうだった。
目の前の彼は、
何より、紅潮していた。顔も、からだも、サーモンピンクが漂う。
彼女との愛情深い生活を想像させる。
ここまで来たんだね。