コンテンポラリーダンスと英語とねことパンの日々
    

自然

自然すぎて自分では意識できないことがある。
  

たとえば、心理学のクラス All A+で、Honorで卒業した、心理カウンセラーの友人。
彼にとっては、危機的状態に陥った人びとをなだめるのは、難しいことではない。
Ph.Dを取ったドクターらが扱えない、"困った人びと"。
彼らと、いとも簡単に同調し、パニック状態を、安全なレベルへと導く。
それは、一つの才能だ。
けれど、彼は、カウンセラーを辞めた。アーティストとして生きたいという。


私も同じかもしれない。私にとっては、翻訳は、自然なことかもしれない。
でも辞めてしまった。翻訳や翻訳家に憧れたことなんて、一度もない。
切り捨てたことの中に、宝物が埋まっているのかもしれない。
母を切り捨てようとし、思い出したときのように。